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事業仕分け

政府の行政刷新会議が鳴り物入りで進めてきた
予算概算要求の「事業仕分け」も、いよいよきょう大詰めを迎える。
JR市ヶ谷駅から坂道を上り、防衛省を左手に見ながら進む。
やがて国立印刷局市ケ谷センターが見えてくる。
敷地内の体育館が事業仕分けの会場である。

音声レシーバーを借り、見学できる。まるで包丁で魚をさばくように
各省庁のさまざまな事業を俎上(そじょう)に乗せ
無駄な部分はバッサリとそぎ落としていく。
中には削減すべきく金額もある。
 
行財政改革が叫ばれるようになってからすでに久しい。
各省庁はこれまでも無駄な支出を極力切り詰めてきたはずだ。
それでも今回の仕分けでは、巨額の事業費が
「無駄」と判定されたわけだ。

景気低迷が長引く今の時代、企業は経費節減が至上命題。
いかに無駄を切り詰め、業績を伸ばすかに経営者は必死だ。
家庭も同様。所得は思うように増えず
家計のやり繰りに四苦八苦しているというのが庶民の姿だろう。
先行きにも明るい展望は見いだせない。

今回の仕分けを見る限り、官庁の世界は
そうした世相とは無縁だとあらためて感じさせる。
バブル時代のわが国を覆った大ざっぱな金銭感覚が
まだ生き延びているようだ。
「官との対決」ーその戦いは前途多難だと思わずにいられない。

(M.N)

 問題点は多いが、自由に見学できネット中継される公開性は画期的だ。会場を埋めた国民の熱気に、これが政権交代だと実感した。
 

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