- 2009年9月17日 18:06
- M.N氏の岡目八目
国の政治体制は大きく大統領制と
議院内閣制の二つに分けられるが、それは二元代表制と 一元代表制の違いと言ってもいい。
例えば大統領制は大統領と議会(議員)とが
別々に選出されるため民意は二元的に代表される。
対して議院内閣制において選出されるのは議会で
その議会を基盤に行政機関の中で最高にして
最終の権限を持つ内閣が成立するため
民意は一元的に代表される。
日本国憲法は「内閣総理大臣は
国会議員の中から国会によって指名する」(第67条)
などと議院内閣制を明文化されている。
有権者が選挙で国会議員を選び、
国会議員が有権者の代表として権限を得る。
権限を得た国会議員は内閣総理大臣を(首相)選び
首相は行政権を行使するための複数の国務大臣を選任して
内閣の構成員とする。各大臣は各省庁(官僚)の
専門的な補佐を受けながら権限を持って
行政にあたる。
これが有権者ー国会議員ー首相ー大臣ー官僚という
権限委任の連鎖。この連鎖こそが一元代表制の根幹なのに、
長年の自民党支配の中で議員の適正や力量よりも
当選回数や派閥力学が重視され、閣僚人事が行われてきたと思う。
そのおかしさに有権者も鈍感だったように感じる。
民主党政権の組閣を有権者がこれまでのように
井戸端政談として楽しむのでなく
民意がそこに反映されているのかしっかり注視したい。
そうでないと権限委任の連鎖が最初から途切れることになる。
(M.N)
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