Home > M.N氏の岡目八目 > 今衆院選

今衆院選

今衆院選は近年の歴史ブームを反映するかのように
文字通りの「天下分け目の関ケ原」となった。
結果的に徳川家康の東軍が民主党
石田三成が率いる西軍は自民党ということになる。

NHK大河ドラマ「天地人」原作者火坂雅史氏は
近著「名将の品格」で、織田信長側近の豊臣秀吉が
天下人になったのはいわば政党内のトップ交代。
これに対し秀吉から家康への移行は完全な
政権交代という見方だ。

歴史小説は調べ尽くして大きく飛ばないと面白くない
という著者らしい視点で、好機をじっと待って
老かいな政治手腕を見せた家康を評価している。
今回の衆院選とだぶらせると、著者の考えは
うなづけるところも多い。

その後の徳川家は長期政権だったが、民主党はどうだろうか。
深手を負った自民党は早く体制を立て直し
次なる戦いに備えたいはずだが
党再生の議論がぎくしゃくしている。
二大政党制が定着するかどうかは霧の中だ。

今の自民党に求められるのは「義」を貫いた
上杉景勝や名参謀の直江兼続のような人物かもしれない。
上杉家は西軍にあっても、したたかに生き延びた。
兼続の才覚と一大決心があったからとされる。

歴史を動かしたリーダーには必ず名参謀がいて
今の歴史ブームではむしろ主役だ。
政党の盛衰も多彩な人材を発掘し
育てることに尽きるのではないだろうか。

(M.N)

Home > M.N氏の岡目八目 > 今衆院選

Search
Links

ページ上部へ戻る