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永田町界隈

今にも降り出しそうな空の下
永田町界隈を歩いてみた。
2棟ある衆議院会館では
2日が落選者の退去期限とあって
スタッフらが残務整理に追われていた。

通路には事務用品や書類があふれ、
傍らを当選祝いのコチョウランを
配達する生花定員が通り過ぎる。
霞ヶ関の官僚も与党となった民主党議員への
表敬訪問に忙しい。
政権交代の明と暗を象徴する光景だ。

自民党議員の大量落選で、
失職する秘書も過去最多と予想される。
ベテランの男性秘書は
「年も年なので、今後のことは未定。
公園で時間でもつぶそうか」
落胆しきりだった。20代の女性は
「先生に再就職先を相談したら
結婚相手を見つけなさいよと言われた」
と笑いながらも疲れた表情だった。

がらんとした衆院本会議場を案内してもらった。
解散日の喧騒(けんそう)が随分前のことのように思えた。
議場では約40年ぶりに
椅子の布地張り替え作業が進んでおり
9月下旬までに全480議席を新調するそうだ。
新首相を決める特別国会は16日に召集されるが
一部は古いままになると聞いた。

勝海舟は晩年、「どうも7,8年ないし10年にして
人心が一変する」と述べている。
開国、尊王攘夷(じょうい)、王政復古と
「維新までに三変した」と振り返り
「政治家は流行ではなく機勢の変転を見なければならない」と
指摘している。

時代の流れを的確に読み
それに沿った政治を行えという意味にとれる。
流れを読み解けなかったら
次の選挙で明暗は逆転すると思う。

(M.N)
 

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