- 2009年8月17日 14:44
- M.N氏の岡目八目
8月15日終戦記念日に日本戦没学生の手記
「きけわだつみの声」を読んだ。
若くして死んでいった人たちを心のなかで追悼
心の内に耳を澄ませたいと思う。
先の戦争は、赤紙招集の兵士から幹部候補生まで
死地に送り込んだ。
「勝つ見込みのない戦争」死ぬのは怖い」と思っても
勇ましい声にかき消され
自らを納得させるより仕方なかったのか。
手記からそんな無念さが伝わってくる。
太平洋戦争の末期、日本は人間を兵器の代わりに
敵艦に体当たりさせる「特攻作戦」を始めた。
「国のために」と上官から言われれば
純粋でまじめな将兵ほど率先して志願した。
多くは20代だった。
彼らが描いた国とはどんな日本だったのだろう。
ふるさとの山や川がいつまでも美しく
家族や愛する人たちが慎ましく幸せに暮らす
そんな国であって欲しいと願ったのではないか。
戦後64年間、日本人は一生懸命働いた。
おかげで日本は米国に次ぐ世界第2位の経済大国になった。
一般に金持ちは羨望(せんぼう)の的であっても
尊敬とは結びつかない。
それは国家にも当てはまる。
戦争の犠牲者は日本人だけで310万人
アジアを含めれば2千万人といわれる。
今日の平和が未来永劫(えいごう)続く保証はない。
よく歴史に学べと言われる。
真実を見極め教訓をくみ取ることが、戦争を知らない世代が
犠牲者に応える最低の義務だと思う。
(M.N)
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