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キリンとサントリー

ビール業界の王者を歩んできた感がある。
発祥地は日本ビール産業の祖とされるウイリアム・ブランド
が築いた醸造所。1907(明治40)年の創業には
大財閥の三菱がかかわった。
キリンホールディングスのことだ。

一方、サントリーホールディングスは今でこそ
大手ビール会社と言われるが、始まりは個人経営の洋酒店だった。
キリン創業と同じ年、日本人向けの赤玉ポートワインを発売。
その利益で初の国産ウイスキー製造に乗り出した。
ビール業界に参入したのは、戦後の話だ。

対照的な印象を受けるのは、社史だけではない。
キリンは上場企業だが、サントリーは鳥井信次郎、佐治敬三といった
カリマス経営者が引っ張ってきた同族会社。
株式も上場もない。

キリンのシンボルが東洋の霊獣なら
かってのサントリーの社章は西洋の獅子だった。
キリンが正統派なら、サントリーは個性派。
東京と大阪の企業風土の違いもあろう。

そんな2社が経営統合に向けて交渉しているというのだから
よほどのことだ。ともに昨年は過去最高益を出し、
経営状態が良くないわけでは決してない。
それでも世界を相手にすれば安心できないらしい。

ビール等に言わせると、製品の味も随分違いがあるそうで
ひいきの物し飲まないファンも少なくない。                                    私は両ビールとも大ファンだが、猛暑日などに
のどを鳴らしながら交渉の行方を見守っている人も多かろう。

(M.N) 

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