- 2009年5月 1日 09:04
- M.N氏の岡目八目
簡単のようで難しいのが、意思の疎通ではないだろうか。
言葉一つで信頼が深まることもあれば
疑心暗鬼を生ずることもある。
十人十色というように、企業にも独自の風土がある。
異なった空気が漂う。
加えてその会社内でしか通用しない「隠語」も存在する。
特に新入社員を迎えたこの時期は言葉に起因する
トラブルも起こりがちだ。
随分前のことだが、ある建設会社で上司が新入社員に
約50枚の設計図を渡し「焼いてきてくれ」と指示した。
しばらくして戻ってきた社員は手ぶらであった。
上司が「焼いたか」と尋ねると「はい、焼いてきました」との返事。
上司の「焼く」は青焼き図面(複製)を指すが
新人君は焼却炉の「焼く」と解し、灰にしてしまった。
原図でなくて良かったが、「言葉を尽くす」ことが
新人研修のだ第一歩と痛感したという。
ある出版社に就職した人が
「隣の人との椅子は一メートルもないが
心の隔たりは何十キロもあるような気がする。
社内コミュニケーションがない」と
空しさを故郷の父に手紙で相談した。
ただ嘆いているだけでは、どこに行ったって同じだよ
と父からの返事。基本はコミュニケーションだよと。
父は自身の入社時を顧みての返事だったのかもしれない。
新入社員も早く会社の雰囲気をつかみ慣れていくことだ。
(M.N)