- 2009年3月24日 09:47
- M.N氏の岡目八目
祝日の暖かさに誘われて原宿、新宿を散策してみた。
原宿は若者のファッションの情報発信地とも形容される。
個性的で前衛的な服装や髪型の若者で溢れ返っている。
しかし、山手線・原宿駅のホームに降り立つとき
最初に目にとまるのは、人の波ではなく深く濃い緑だった。
原宿は明治神宮と代々木公園に隣接している。
明治神宮は、全国からの献木で覆われ深い森で囲まれており
一方の代々木公園も桜や松など約3万本の樹木が茂る
公園である。この辺りは都心では屈指の緑地帯でもあるのだ。
晴れた日に喧騒(けんそう)を逃れて公園内を散策すると
木漏れ日の優しい光と、森の静けさに心が鎮まった。
新宿は新宿駅の出口により全く異なる顔を持つ街である。
東口を出ると、テレビ番組でなじみのある
「スタジオアルタ」が目に入り、家電量販店には
大勢の人が群がり、日本語のみならず英語、中国語
ハングル語も聞こえてくる。表通りには百貨店が軒を連ね
ファッショナブルに賑わうが、歩を奥へ進めると
そこには眠らない一大歓楽街が広がる。
新宿で一般的にイメージされる顔だろう。
一方、西口では都庁が天空に挑むように屹立(きつりつ)し
周辺には超高層ビルや一流ホテルが林立する。
ビジネス街の顔を見ようと、キョロキョロと上ばかり見て歩きがちだ。
首筋に疲れを感じて視線を落とすと、更にもう一つの顔が
見えてくる。近代的なビルのたもとには
路上生活者たちの段ボールハウスが驚くほど多い。
都心ほど現実が端的に浮かび上がるのだろうか。
年令のせいか何か疲れを覚えた。
(M.N)