- 2009年1月27日 07:49
- M.N氏の岡目八目
「帰ってきました」。大相撲初場所の
優勝インタビューで誇らしげに語った朝青龍。
全勝優勝こそ逃したが、確かに今場所は
憎らしいほど強い横綱が土俵に帰ってきた。
大相撲の世界では時々「鬼」が姿を表す。
古くは、体は小さいが猛げいこで鍛えた
大きな投げ技で魅了した元横綱の初代若乃花が
「土俵の鬼」と呼ばれた。
その甥にあたる貴乃花は、ひざをひどく痛めて
相撲などとてもと思われた横綱同士の優勝決定戦で
武蔵丸を投げ飛ばした。
勝った瞬間の顔のクローズアップ写真は、「鬼の形相」に見えた。
初場所の土俵で、こんどは朝青龍に「鬼の形相」を見た。
三場所連続で休場し、けいこ量も体調も不十分なままに迎えた初日
立ち合い直前の表情には、鬼気迫るものがあった。
今場所の入場者数やテレビ視聴率が上がったのは
朝青龍効果が大きかったことはだれもが認める。
横綱が白鵬だけの一枚看板では、
相撲人気の盛り上がりが少し寂しい。
二横綱が競い合って人気を支えていることを照明したのが今場所だ。
白鵬時代の到来かと見られていた大相撲は
両横綱がしのぎを削る展開が続きそうだ。
さらに若手の有望力士も実力を付けている。
国技・大相撲は来場所以降もおもしろい。
そんな予感が膨らんだ初場所だった。
願いは、モンゴルの二横綱に「鬼の形相」で立ち向かう
日本人力士が早く出て欲しい。
(M.N)
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