- 2008年8月11日 10:53
- M.N氏の岡目八目
北京五輪が開幕した。10年で「一昔」。
20年では「歴史」になるという。東京五輪から24年後がソウル。
ソウル五輪から20年後が北京だ。
28競技302種目で世界のトップアスリートたちによる
熱いドラマが繰り広げられる。
中国五千年の歴史を柱にした華々しい開会式をテレビ放映で見ながらも
東京から北京まで44年もかかったアジアの戦後史を思った。
この40数年間に、人権や環境など中国の抱える矛盾や苦悩が凝縮されている。
「鳥の巣」の愛称を持つメーン会場で開会式が行われ
中国五千年の悠久の歴史と文化をアピールした
壮大なアトラクションに目を奪われた。
二千八人が太鼓をたたき
孔子の名句「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」を
繰り返し叫びながら幕が開いた。
フィールド上では古代から現代まで
光と、色彩による華麗な歴史絵巻が流れるように展開し
「和」のメッセージも発せられ、最後には「地球」が出現し
大会スローガンの「一つの世界、一つの夢」が表現された。
式典は、開催国の歴史と、時の勢いが最もよく現れる。
孔子の言葉や太極拳の群舞から、現代最先端の光と
音の技術を酷使した幻想の世界まで、これでもかというほどに展開された。
21世紀の超大国を目指す国の姿がそのままだった。
国連加盟より多い過去最多の二百四の国、地域から参加した選手団が
リラックスした表情で行進し、はるかな世界と身近な故郷を
悠久の時の流れとともに見せてくれた舞台であった。
はるばる訪れてくれた世界からの「朋」への中国側の思いがにじんだ。
緊迫した空気が漂うが、「世界の祭典」が平穏に進行し
感動のドラマが共有できることを祈り、無事進行することを願いたいと思う。
(M.N)
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