- 2008年6月 2日 14:25
- M.N氏の岡目八目
北京五輪を前に「スピード水着」が水泳日本を揺るがしている。
英社製の最新水着を着た各国のライバルたちが
世界新記録を連発しているからだ。
この水着、生地は極薄、表面はすべすべ。
超音波を利用して縫い目をなくし
水の抵抗を最小限に抑えているという。
胴と両足に食い込むようにフィツトし見るからにスピード感に溢れる。
日本選手らも試着したところ、軒並み記録が縮まった。
日本記録を上回る選手もいた。
「体が浮く」「従来の水着とは全く違う」と驚嘆の声が上がったという。
着るのに数十分かかるほど窮屈だが
コンマ何秒を争う世界。
「弘法筆を選ばず」とはいかないのだろう。
それなら日本選手もこの水着を使ったらよいではないかと思うが
事は簡単ではない。
日本水泳連盟と国内メーカーとの契約上
北京五輪では国内三社の水着を使うことになっている。
国内三社は日本水泳連盟の改良要請に応え
今まで以上の水着の新作を提示した。
今後、水着の試着期間を設けた上で
六月十日に方針を最終決定するそうだ。
何やら技術五輪の様相を呈してきた。
グラスファイバーポールの普及で陸上棒高跳びの記録は飛躍的に伸びた。
野球でも、反発力の強い金属バットの方が木製よりも長打が出やすい。
力量差でなく用具の性能差で勝負が決しては味気ないが
スポーツ界に押し寄せる技術革命の波は避けがたい。
五輪メダル争いする選手にとって
コンマ何秒でも速く泳げる水着があれば使いたいと思うのは人情だろう。
選手の不安を取り除くことが肝心だと思う。
選手たちが自由に水着を選べる環境を整え
ハンディなしに五輪のスタート台に立たせたい。
(M.N)
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